2022/10/10
622回

潮間帯調査 現場記録

UAVを用いた干潟の地形計測検討

UAVを用いた干潟の地形計測検討

­会社は愛知県にありますが、愛知県での仕事は久しぶりでした。中島です。

 

今回は県内で干潟や潮間帯の地形把握の手法検討としてUAVグリーンレーザーやUAV写真を使った計測、解析を行いました。

 

折角なので本計測と併せてHovermapでのデモ計測も行いました。

 

歩いていただくだけなので、本当にお手軽です。今回も歩いていただいたので、最後にお見せできればと思います。

 

 

今回の場所は干潟だったため満ち引きがあり、朝干潟に置いていた基準点も終わるころには水に浸かっているほどでした。

調整用基準点

右奥に見えるように、うなぎか何かの罠なのか、柵のようなものがあちらこちらにみられました。満ち引きのある干潟ならではの営みもここでは見られるようです。

 

 

 

さて、今回の現場では写真からの点群作成、グリーンレーザーによる河床の点群、HovermapによるSLAM点群と、成果物にかなりの比較対象ができました。

 

ぱっと見でも分かりやすいように感じたので、ぜひご覧ください!

 

・赤外レーザー+グリーンレーザー(当社ではこの組み合わせで成果物作成を行っています)のオリジナルデータ

赤外+グリーン オリジナルデータ

 

・写真からの点群データ

写真点群データ

 

点の数のせいだと思いますが、表面の滑らかさに大きな違いがあります。

 

そして気になる穴部分(Cross‗02)

 

Cross_02断面

 

地面部分なので紫が赤外、緑が写真点群データになります。

 

この場所の色付き点群がこちら

色付き点群

 

丁度水のある場所でした。太陽光でぎらついています。

 

沼のような場所なので、写真点群の生成は難しかったかもしれません。

 

また、範囲の端の方に視点を変えますが、植生下においても取得が難しいことがよくわかります。

 

赤:赤外レーザー 青:写真点群

 

左から二番目の膨らみが分かりやすいですが、赤のもやもやとした部分が植生です。青線が葉と地面の真ん中あたりの高さを通っています。

 

 

 

 

干潟部分の地面なのか水面なのかわからないような泥っぽい部分は、意外にもきれいに点が地面と河床で別れていました。

 

オルソでは泥部分

 

TDOT3greenでの計測は、全体の最後の方に行ったため、オルソ撮影時より水面が戻ってきている時間でした。

 

なので、うっすらと水面が戻りっており、それをよく捉えてくれています。

 

 

最後に、Hovermapのデータ紹介!

 

リュック型での実施でした。人の背丈ほどの高さからの計測は、構造物の裏面をしっかり捉えてくれます。

赤外データ

 

青:Hovermapデータ

 

およそ20分程度の計測で、これくらいの範囲取得できました。

Hovermap生データ

 

河川側の一往復だけで、かなり遠くまで取得できています。

 

端の方は精度が落ちるので実際は省くことになりますが、こうしてみるとレーザーが100m届く事実を実感しますね…。

 

では干潟の現場記録はこの辺にて。それでは!


★今日の断面図

断面